頽弊記
日々の創作物・日記・雑感などなど
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DATE: 2008/09/11(木)   CATEGORY: 本の紹介
京極夏彦 『姑獲鳥の夏』
京極夏彦 『姑獲鳥の夏 上下巻』 (講談社文庫)
★★★★☆



 昨日は一日中、京極夏彦『姑獲鳥の夏』を破竹の勢いで読破した。序盤の『ドグラ・マグラ』にも似た「脳髄論」や姑獲鳥の解説を過ぎると、本筋の久遠寺家の事件が始まる。
 禁忌や呪術にまつわるおぞましい事件を、超能力探偵の榎木津や、宗教と科学の両面から京極堂が簡単に解いてみせる。一般人であり主人公である関口は事件に深く関わりながらも、京極堂ら探偵役の突飛な推理に驚かされるが、序盤の長い薀蓄を含め全編に散りばめられた気づきやすい、気づき難い伏線によってそれが全て正しい推理だと分かる。
 多分そう仕向けられているのだろうが、密室の謎やら20ヶ月身ごもったままの妊婦の謎は直ぐにわかってしまった。序盤の長い解説部はなかなか読みづらいが、本題の事件に入るとスルスルと読めてしまう。ただ、この本のメインは事件そのものよりも京極堂の語る民俗学等の衒学にあると思う。

 この本に興味を持つ直接的なきっかけとなった曲、陰陽座『眩暈坂』から、京極堂シリーズは「霊能力者が妖怪だったり悪霊だったりを退治する和風ファンタジーもの」と勝手に脳内解釈していたため、実際の内容との違いにチョット驚いた。

 文庫版・ハードカバー版・ノベルス版など、いくつか種類があるが、上記の分冊文庫版を買ったのは偶然だった。鳥山石燕の描く姑獲鳥が表紙、栞(上下巻とも『姑獲鳥の夏』専用の栞で、2枚を合わせると石燕の姑獲鳥が完成するのだ!)に使われたこのバージョンは内容にもリンクしており、また石燕ファンである自分には丁度良かった。
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DATE: 2008/06/09(月)   CATEGORY: 本の紹介
図説 ヴィクトリア朝百貨事典
谷田博幸 『図説 ヴィクトリア朝百貨事典』 (河出書房新社・ふくろうの本)
★★★★☆


 自分の好きな世界観というか、時代に「ヴィクトリア朝」というものがあります。蒸気で動く機械だったり、山高帽、モノクル(片眼鏡)、懐中時計に洒落たステッキなどなど、当時の写真やヴィクトリア朝を題材とした作品を見るたびに胸が躍るのです。
 創作者の端くれとしては、この魅力的な世界観を自分でも表現してみたいと思うのは当然なわけですが、残念ながら世界史もろくに勉強せず、ヴィクトリア好きな友人もおらず、自分の知識は映画や漫画の中のヴィクトリア朝だけでした。それではマズイというわけで、ヴィクトリア朝の資料を買うことに。
 いくつか候補がありましたが、とりあえず値段と評価を参考にして買ったのがこの本です。

 事典、ということで、中身は項目ごとに図を交えた解説が続きます。とりあげている項目は「コルセット」のようなファッションから「マーガリン」のような食品、「ミューラーの窓」といった用語まで多岐に渡ります。図もカラー、モノクロの写真、絵画、イラストが使われていて解説を助けます。
 解説はその項目について分かりやすく書いてあるだけでなく、背景や関連する話題などを面白く書いてあるので、勉強するというよりは読み物として雑学を得るといった感じでしょうか。
 農学部生でもある自分はウォーディアン・ケース(密閉したガラスケースの中でシダ植物などを育てるインテリア)なんかに惹かれました。

 ただ、自分はヴィクトリア朝の資料として当時の服装や、(切り裂きジャックのような)有名人について知りたかったのですが、この本は「百貨」事典であるため、そういった話題はあまり詳しくありませんでした。
 また、ボリューム的にしかたないのですが、様々な分野の項目を浅く広く紹介しているので、「もっと知りたい!」というのは当然出てくると思います。そのために各項目や本の最後に参考文献が載せられているので、それらを読んで知識を深める必要があります。
 この本は知識欲を満たす読み物として、ヴィクトリア朝を調べる足がかりとして利用するのが良いと思います。
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